125ccは高速道路に乗れない
総排気量125cc以下のバイクは、高速道路にも、料金所の無い自動車専用のバイパスにも入れません。「いつから乗れるようになるのか」「法律が変わったのでは」と検索されることがありますが、2026年10月時点で扱いは変わっていません。根拠の条文と、126cc以上なら何が変わるのかを確認します。
結論
- 125cc以下の二輪(原付一種・原付二種・新基準原付)は、高速道路と自動車専用道路を通れません。有料か無料かは関係ありません
- 126cc以上(150cc・155ccのスクーターなど)なら通れます
- 2025年の新基準原付の見直しは、原付免許で乗れる範囲の話です。高速道路の扱いは変えていません
条文で確認する
根拠は2つの法律です。高速自動車国道法 第17条第1項は、次のように定めています。
何人もみだりに高速自動車国道に立ち入り、又は高速自動車国道を自動車による以外の方法により通行してはならない。
自動車専用道路にも、同じ文の条文があります(道路法 第48条の11 第1項)。自動車専用道路は、道路管理者が「自動車のみの一般交通の用に供する道路」として指定した道路です(道路法 第48条の2)。
ここでいう「自動車」は、どちらの法律でも道路運送車両法の自動車を指します(高速自動車国道法 第2条第4項、道路法 第2条)。道路運送車両法は、原動機付自転車を自動車から除いています(第2条第2項・第3項)。そのうえで施行規則が、二輪で総排気量0.125リットル以下のものを原動機付自転車と定めています(施行規則 第1条)。電動の二輪は、定格出力1.00kW以下が原動機付自転車です。
区分と、高速道路・自動車専用道路を通れるかをまとめます。
| 総排気量(二輪) | 道路運送車両法での区分 | 通れるか |
|---|---|---|
| 50cc以下 | 第一種原動機付自転車 | 通れない |
| 51〜125cc(最高出力4.0kW以下) | 第一種原動機付自転車(新基準原付) | 通れない |
| 51〜125cc(4.0kW超) | 第二種原動機付自転車 | 通れない |
| 126cc以上 | 自動車 | 通れる |
つまり、125cc以下が通れないのは「原付だから」ではなく、法律上「自動車」ではないからです。この線は排気量で引かれているので、125ccと126ccで扱いが分かれます。
「いつから乗れる」「改正」は本当か
2024年から2025年にかけて、原付の区分が見直されました。国土交通省は、総排気量50cc超125cc以下で最高出力4.0kW以下のものを原動機付自転車(原付一種)に加えています。2025年4月からは、これを原付免許で運転できるようになりました(新基準原付とは)。
この見直しは、どの免許で運転できるかの話です。新基準原付も、もともとの原付二種も、法令上は原動機付自転車のままです。上の条文のとおり、原動機付自転車は自動車ではないので、高速道路には入れません。
125cc以下の高速道路の通行を認める方向の見直しは、警察庁と国土交通省の公表資料を今回確認した範囲では見つかりませんでした。
料金所が無い道でも入れない
注意が要るのは、料金所の無い自動車専用道路です。一般道のバイパスのように見えて、そのまま入れてしまいます。入口には「自動車専用」の規制標識(番号325)があります。この標識の意味は「高速自動車国道又は自動車専用道路であること」で、125cc以下が入れない道の目印です。
例外もあります。NEXCOの案内によると、横浜新道の今井IC〜戸塚IC(終点)の区間は、原動機付自転車と125cc以下の自動二輪車の通行が認められています。こうした例外は区間ごとに決まっているので、標識で確かめるのが確実です。
ナビアプリにも注意が要ります。NEXCO西日本のチラシは、125cc以下や自転車でナビアプリを使うときは、経路の設定で「高速道路を使わない」を選ぶよう案内しています。
高速道路と自動車専用道路のほかにも、125cc以下が通れない道があります。伊豆スカイラインのような観光有料道路の一部は、運営者の定めで125cc以下の二輪が通れません。警察の交通規制で二輪や原付が通行止めになっている道もあります。こうした道は原付・125ccが通れない道マップで、車種を選んで地図で確認できます。
違反するとどうなるか
125cc以下で高速道路や自動車専用道路を通行するのは、上の条文が禁じている行為です。道路の管理者には、違反している人に中止を命じる権限があります(高速自動車国道法 第19条、道路法 第71条)。自動車専用道路で道路管理者の命令に違反すると、100万円以下の罰金の対象です(道路法 第104条第7号)。
取り締まりの実務で、これ以外の法令がどう適用されるかは、条文を確かめた範囲では判断できませんでした。いずれにしても、合流があり速度差の大きい本線に125cc以下で入るのは危険です。NEXCO中日本は誤進入についての案内で、緊急時の連絡先として道路緊急ダイヤル(#9910、24時間・通話料無料)を挙げています。
125ccと155ccで迷うなら
高速道路に乗るかどうかは、125ccと、150cc・155ccクラスを分ける大きな違いです。ただし、違いはそれだけではありません。
- 二人乗りで高速道路を走るには、126cc以上でも条件があります。20歳以上で、二輪の免許を受けていた期間が通算3年以上であることが必要です(道路交通法 第71条の4。NEXCO西日本の案内も同じ)
- 毎年の費用の区分が変わります。軽自動車税と自賠責の区分が125cc以下と126〜250ccで分かれ、126cc以上は新車の届出のときに重量税もかかります
- ファミリーバイク特約が使えなくなります。家族の車の保険に付けて125cc以下を補償する特約で、126cc以上は対象外です(ファミリーバイク特約とは)
出典
- 高速自動車国道法(e-Gov 法令検索) 第2条・第17条・第19条
- 道路法(e-Gov 法令検索) 第2条・第48条の2・第48条の11・第71条・第104条
- 道路運送車両法(e-Gov 法令検索) 第2条
- 道路運送車両法施行規則(e-Gov 法令検索) 第1条
- 道路交通法(e-Gov 法令検索) 第71条の4(高速道路での二人乗り)
- 道路標識、区画線及び道路標示に関する命令(e-Gov 法令検索) 別表第一(「自動車専用」の標識の意味)
- NEXCO東日本・中日本・西日本「ドラぷら」高速道路を通行できない車両について
- NEXCO西日本「原付(125cc以下)や自転車でナビアプリを利用時の注意点」(PDF)
- NEXCO中日本「高速道路への誤進入」
- NEXCO西日本 よくあるご質問「自動二輪車のご利用について」
- 国土交通省 報道発表「原動機付自転車の区分を見直します」
- 国土交通省「道路標識一覧」(PDF)
この記事は条文と公的資料を確認して作成していますが、法令の解釈について保証するものではありません。個別の道路の扱いは、現地の標識と道路管理者の案内をご確認ください。
関連
- 原付・125ccが通れない道マップ — 自動車専用道路、無料の高速道路、観光有料道路を地図で確認できます
- 新基準原付とは|2025年4月から原付免許で125ccに乗れる条件
- ファミリーバイク特約とは
125cc以下と126〜250ccで、軽自動車税・自賠責・重量税がそれぞれいくらになり、10年でいくら違うかは、バイクの維持費と、自分でやる整備(Kindle版・500円/Kindle Unlimited対象)にまとめました。高速道路と下道の使い分けを含めた旅のルートの組み方は、バイク長期一人旅の完全ガイド(Kindle版・500円/Kindle Unlimited対象)で扱っています。