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バイクの冬眠、ガソリンは満タンか抜くか

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冬のあいだバイクに乗らないとき、ガソリンを満タンにするか抜くかは意見が割れています。二輪メーカーの案内、石油会社の説明、消防庁の注意事項を順に読むと、数か月の冬眠なら満タンがメーカーの案内で、抜くなら容器と置き場所に決まりがあることが分かります。

結論

メーカーの案内は「満タン」

カワサキのよくある質問に、ガソリンエンジンのバイクで2〜3か月乗らないときの手入れが載っています。ガソリンについての指示は1行で、タンク内の防錆のため満タンにする、です。同じ回答には、1か月ごとのバッテリーの補充電、車体全体のカバー、チェーンへの注油、月に1回エンジンをかけることも並んでいます。

サビを防げる理由までは書かれていません。よく言われるのは、満タンならタンクの内側で空気に触れる部分が小さくなる、という説明です。

2〜3か月より長く乗らない場合は、取扱説明書の「長期間の格納」を確認するよう、同じFAQが求めています。期間が延びると、満タンのままでよいとは限らないということです。

「抜く」が出てくるのは、ガソリンが古くなるから

抜く考え方の根っこは、ガソリンそのものの劣化です。ENEOSは、燃料油に品質保持期限(保証期間)を設けていないと答えています。光、温度、水分、空気との接触で品質が変わり、その度合いが保管のしかたで違うからです。そのうえで、一般には気温の変化が少ない冷暗所なら、ガソリンは半年程度は使って問題ないと思われる、としています。ただし保証ではないので、早めに使う(入れ替える)よう勧めています。

この半年は、冷暗所に置いた場合の目安です。屋外で日の当たるバイクのタンクにも同じだけもつ、とは書かれていません。

「石油連盟によるとガソリンは6か月」という説明も見かけます。石油連盟が2016年に出した備蓄の注意書きで、6か月を目安としているのは灯油と軽油です。ガソリンの期間は書かれていません。

ガソリンエンジンを使う製品には、燃料を抜くよう案内しているものもあります。ホンダの発電機のよくある質問は、30日以上エンジンをかけないときは燃料タンクとキャブレターのガソリンを抜くよう求めています。入れたまま長く置くと、ガソリンの劣化などで故障の原因になるためです。これは発電機の案内で、バイクの手順ではありません。

出どころ対象ガソリンの扱い
カワサキバイク(2〜3か月)満タン(タンクの防錆)
ホンダ発電機(30日以上)タンクとキャブレターから抜く
ENEOS燃料油全般保証期限なし。冷暗所で半年程度が目安

取扱説明書で見るところ

保管の書き方は、取扱説明書によって違います。たとえばスズキのある車種の取扱説明書は、「保管のしかた」でワックスがけとバッテリーの扱いには触れていますが、燃料については何も書いていません。書かれていない車種なら、販売店に聞くのが確実です。

劣化を抑える添加剤を使うなら、給油のページの注意書きも読んでください。同じ取扱説明書には、不適切な添加剤はエンジン、触媒装置、燃料系統を傷める原因になると書かれています。使えるかどうかは、添加剤の説明と車両の取扱説明書の両方で確かめます。

抜くなら、容器と置き場所に決まりがある

抜いたガソリンを入れる容器には決まりがあります。消防庁は、ガソリンを灯油用のポリ容器に入れることはできないとしています。使うのは、ガソリン用の携行缶です。

携行缶の置き場所について、消防庁は全国の消防機関に、直射日光の当たる場所や高温の場所を避け、日陰の風通しのよい場所に置くよう通知しています。冬でも同じです。蓋を開ける前には、少しずつエア抜きをすることが望ましいとしています。気温が上がると缶の中の圧力が高くなり、開けた拍子に可燃性の蒸気が噴き出すおそれがあるからです。

ガソリンスタンドで携行缶に入れてもらうときは、2020年2月1日から本人確認と使用目的の確認が必要になりました。セルフのスタンドでも、容器への詰め替えは店の従業員がします。

タンクからガソリンを抜く作業は、こぼれた燃料や蒸気に火が付く危険と隣り合わせです。慣れていなければ、販売店に任せるほうが安全です。

筆者は満タンに添加剤

筆者は冬眠の前にタンクを満タンにし、そこへ劣化防止をうたう添加剤も足しています。気にしているのは、タンクの内側のサビと、春までにガソリンが古くなることの2つです。

筆者が使っているのは、AZ(エーゼット)燃料添加剤 FCR-062(Amazon)です。Amazonの商品説明では用途を燃料系統の清浄と防錆としていて、エーゼットのヤフー店の説明には、燃料の酸化・劣化防止も特長に挙がっています。バイクで使う場合の目安量と、タンクが小さい車両で入れすぎないための上限が書かれているので、量は商品の説明書きどおりにしてください。

これは筆者の車両での選び方で、どの車種にも合うという意味ではありません。取扱説明書に書かれていれば、そちらに従ってください。

出典

この記事は各社と公的機関の公開資料を確認して作成していますが、すべての車種に当てはまることを保証するものではありません。保管の手順は、お使いの車両の取扱説明書と販売店でご確認ください。

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